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にコシノジュンコ氏デザインのJTTAの審判服だけでに統一させることは止め、これまでの国際大会で採用されていた多くの審判員が所有している赤のブレザーを主体にした。このため審判員に不必要な負担を掛けさせることなく、活動的で明るい赤ブレザー審判服は、競技会場の雰囲気を一層盛り上げることができたと考えている。

 

チ.外国審判員の招待状発送は、6ヵ月前に行い、早々に協力審判員の名簿が作成できたが、2名の派遣協力約束があった韓国からは審判員が来日せず、このため日本人選手の出場が多かった本大会では、7名の外国人審判員の出番が増大し、これらの7名の外国審判員には大きな負担を掛けてしまった。しかし、外国人審判員の方々ははいずれも不平も浸らさず、「我々は審判をやりに日本にきた」と気持ち良く協力・対応してくれた。
また、国際大会では始めてと思うが、外国審判員の航空運賃の一部補助($500)を実施し、大変喜ばれた。選手には旅費補助があるので、外国からわざわざ協力しに来てくれる国際審判員へも旅費補助があるのは当然と言えば当然である。組織委員会の英断に心より感謝する。
今回参加した外国審判員はいずれも大変優秀な審判員ばかりで、既に地球ユース大会あるいは別の大会で日本に来たことがある外国審判員もいて、また、中国語が理解できる紙谷審判長代理の活躍もあって、審判員の間に言葉の問題も生じることなく、安心して全てを任せられた。また、素晴らしい審判実技のなかに我々が大いに参考にできるものが多々あった。

 

リ.大会が木曜日に始まったこともあって、最初の2日間は殆んど観客の姿が見えず、客席にいるのは選手ばかりという感じであったが、3日目の土曜日の午後から観客の姿が多くなり、最終日は雨にもかかわらず多くの観客が、会場に足を運んで大会の雰囲気を盛り上げてくれた。最終日はいずれの種目も結果的には中国選手が上位を独占したが、どの試合も高度なラリーの応酬で、観客をうならせる光景が随所に見られ、ユースとは、思えない試合内容であった。必ずや近い将来、今回参加した選手の中から世界チャンピオンが誕生するものと想う。参加各選手のひたむきな戦いに心よりお礼を申し上げたい。

 

ヌ.大会2日目の競技終了後に、外国審判員と日本の国際審判員との懇親会を実施した。組織委員会から懇親会への補助を戴き、またニッタク、ミズノ、タマス、TSP、ヤサカ各社から抽選会の賞品を戴いたり、大変和やかに、かつ賑やかに有意義な交歓・懇親の会とすることができた。

 

2.重技運営等について

 

イ.12台を4ブロックに分けたコート配置は、運営の面、見易さの面でますます良かったのではないかと思う。競技予定時間も、従来とは比較にならないほど殆ど予定通り進められ、過去3回の経験が十分反映できたものと思われる。また、会場両脇からのせりだしの椅子席を選手席・審判員席として利用できたことは管理運営上大変良かった。

 

ロ.空港から至便の市内の高級ホテルに宿泊し、おいしい科理と快適な宿泊環境、さらにそれと隣り合わせの設備の整った試合会場、選手にとっても役員にとってもこれ以上の好条件は有り得ない。さらに試合日程に工夫をして、昼休み時間および夕方の短時間の休憩時間の設定も、役員にとって、あるいは競技運営準備面でも大変良かったと思う。当然ではあるが、試合時間に遅れてくる選手はなく、選手・役員の宿舎と会場間の輸送問題で悩まされることもなく、これ以上の好条件はない。千葉県の卓球関係者が自負できる大会環境であったと思う。

 

ハ.審判員の担当割当て作成に苦労はしたが、団体戦・個人戦の第1ステージでは主審1名、副審1名、スコアカウンター1名の3人結成、第2ステージでは主審1名、副審2名、スコアカウンター3名の6名配置は、最少の人員で最大の効果をあげるのに十分であったと考える。誰に決勝審判を担当してもらうかを決めるのは審判長の一番の悩みではあるが、指名した担当審判員がいずれも期待通りの審判任務を遂行してくれたと思う。特殊ルールを採用せず、慣れ親しんでいる国際ルールをそのまま適用したので、審判員全員が自信をもって各試合に取組み、選手も安心して試合に臨み、競技運営全てに好結果を出せたものと想う。
一方、日本人選手が多かったせいで外国審判員の数が7名では若干足りなかったように思われるが、日本の審判員が12台に47名という規模はまずまずで、各審判員には十分に休養がとれたとは思わないが、国際大会の場合にはこの程度の審判員数は確保したいものである。

 

ホ.今回、審判長代理に日本の紙谷保男氏(千葉県)、工藤牧夫氏(愛知県)と共にオーストラリアのKryhoe女史を指名したが、いずれの審判長代理も的確な判断と積極的な

 

 

 

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